本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
神罰(カール・フォン リンネ)
神罰 神罰
カール・フォン リンネ (1995/04)
法政大学出版局

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(田中圭一じゃなくて)博物学者のリンネが綴った因果応報の実例集。出版するつもりで書かれたのではなく、ただ一人の息子のためにだけ宛てて、人生の戒めとさせたものらしい。リンネと同時代の人々の悪行とその結末が、メモ書きのような簡潔な文体でたんたんと綴られている。

「N・N夫人がひとりの女中を雇っていた。女中に磁器製の皿を階上に運ぶように命じた。女中は階段で転んで皿を真っ二つに割ってしまう。夫人は逆上し、女中をさんざん殴打したあげく、給料を取り上げて新しい皿を買う。その日の夕方、同じ階段を下りようとした夫人が、つまずいて足を折る。」

「作男が同時にふたりの女中を孕ませる。そのうちひとりは公民権のない娼婦になる。もうひとりは生まれた子どもをひそかに殺害する。作男は後者を妻にめとる。ある日、その女が醸造中にめまいを起こし、煮えたぎった醸造釜に落ちて死ぬ。前者は結婚してうまくいっている。」

「侍医Hが報酬をたっぷりもらって、ある貴族から、妊娠した侍女の件で相談を受ける。侍医は堕胎の薬を処方する。堕胎は成功。その貴族が侍医に、心のやさしい女性を世話する。それが侍女と偽って堕胎をした女性だった。狐と狸の化かしあいは、かくのごとし。」


こういった感じで百数十篇。
法政大学出版局・叢書ウニベルシタス、格調高く、値段も高い(Amazonマケプレで購入したけど)ハードカバー本。博物学者の書いた、ローカルなゴシップ集というか、トリビア集というか、親心による訓戒集。

寝る前にちょっとずつ読むのにちょうどいい本。

★★★
「燃えないゴミ」を3袋出す。しかし何にも変わらない部屋。
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