本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
カール・セーガン科学と悪霊を語る
カール・セーガン 科学と悪霊を語る カール・セーガン 科学と悪霊を語る
カール セーガン (1997/09)
新潮社

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原題は「THE DEMON-HAUNTED WORLD」。副題は「Science as a Candle in the Dark」。人はなぜ超能力やら宇宙人やら心霊術やら偽記憶やらの似非科学に騙されるのか。科学の発展により人類は多大な恩恵をうけているはずなのに、世界はなぜいつまでもこのような悪霊に憑かれているのか。中世の魔女裁判を例にあげて、科学的に判断することを忘れ超能力や宇宙人や似非セラピストが跋扈するとき悲劇が繰り返されるのだと警告する。

生前に刊行された最後の本。自身の科学との素晴らしい想い出を語るくだりや、悪霊の世迷言にいとも簡単に騙される人々への焦燥・悲嘆が記されるところには、「これだけは書き残しておかねば」という使命感のようなものが伝わる熱い本。科学に一生を捧げた博士のまさに遺言となる著書。

同時に、核兵器のような科学が発展させる恐ろしい一面にも触れ、科学者たるものの責任と矜持も説く。また人々に真の科学というものを理解してもらうためにも必須である(公の)学校教育・科学施設の充実についてなど、幅広く語られている。さらに科学・科学的思考の入門書ともなっている。

文庫化もされている。上・下二分冊。↓
人はなぜエセ科学に騙されるのか〈上〉 人はなぜエセ科学に騙されるのか〈上〉
カール セーガン (2000/10)
新潮社

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でもどちらも現在取り寄せ不可(懐疑的なものは“売れない”からだと、本書にも記されているが…トホホ)。文庫版のほうが(寝っころがって仰向けに読むのに)読みやすいからこっちが欲しかったが、ハードカバーのほうを105円で発見したので購入。読みたいと思った翌日に発見するというラッキーなタイミングだった。去年の暮れから読み始め、ようやく読破。ぜぃぜぃ。

笑ったのは、宇宙物理学教授・池内了氏の解説の冒頭。

時々、私のところにも「よろしくご批判ください」の手紙付きで、相対性理論は間違っているとか、森羅万象すべてを説明できる新力学理論などの「力作」が送られてくる。あるいは「先生も是非研究してください」と案内文がつけられて、現代科学を超える心霊科学や気の科学についての分厚い著書が送られてくる。それに反応しないと、「自らの間違いを認めるのを恐れて私の有力な理論を無視するのか」という非難の手紙に変わり、やがて「馬鹿学者」という悪罵が投げつけられて蜜月が終了する。

セーガン博士もその手の主張に(無理矢理)つきあわされるという場面がある。そういう人たちは自分なりに勉強しているはずなのだが、なぜかこのような書籍は読まないらしい。

★★★
ハードカバーを仰向けに寝っころがって読むのは大変辛い。しかも睡魔に負けた瞬間、顔面落下の危険が。
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