本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
エジプトミイラ五〇〇〇年の謎
あの吉村作治氏が「ミイラが怖い」なんて驚き。発掘調査中にミイラが出土、怖いからその場所を避けたコースを選んで進むも、かえって大量のミイラ群を発見してしまう冒頭のエピソードは可笑しい。

ところで、今まで断片的な知識で、「ミイラは英語でマミーという」「一時期欧州ではミイラが万能薬として珍重されていた」とかいうことは知っていたが、この本でその知識が補完された。

「マミー」の語源はアラビア語の「ムミア」からきていて、このムミアというのは瀝青(鉱山から産出する一種のアスファルト)のこと。中世アラビアでは万能薬とされていた。しかしムミアは産出量が少なく、大変貴重だった。そのムミアの評判はヨーロッパへも広がり、病に苦しむ人々が渇望するようになっていった。そこへエジプトの噂がやってくる。エジプトにはムミアを使って包帯を巻きつけた古代人の死体が無数にあり、その包帯を解けばムミアを大量に入手できる、と。

それは根も葉もない噂で、実際はムミアではなく樹脂にすぎない。しかし噂は広がる一方、薬の原料としてエジプトからミイラが大量に輸入されるようになり、人々はそれを「ムミア」、転じて「マミー」と呼ぶようになった…。へぇー。

包帯を解いてムミア(と、信じられているもの)を抽出するのは面倒なので、ミイラを粉々に砕いたものが薬とされていたそうだ。おえぇぇぇぇ。もちろん病気に効くわけもなく、「服用すると吐き気に襲われ、それで本来の病気の苦痛から気をそらすだけだったのでは」、という“効果”だったらしい。いやはや。

とまぁ、このように薬にされたり、墓泥棒に装身具目当てに盗まれてバラバラにされたり、研究者からいい加減に扱われたり(ツタンカーメンの×××が!)、呪いの源にされたり、ホラー映画の悪役になったり…

そもそも死後の安楽な生活のためにミイラになったのに、ちっとも安らげないミイラさんたちの受難の歴史が、数々の古代の謎を散りばめつつ、かつ平易な文体で楽しめる本。

★★★
近場で買物・仕入れ。

ノドはイガイガ、咳も相変わらずだが、平常モードになる。
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コメント
この記事へのコメント
サザエさんの家は、たまにお見合いの場所として使われてましたよ。

って言われても答えようがないでしょうけど。
2006/02/10 (金) 15:59:40 | URL | もへじ #-[ 編集]
うんにゃ、コメントはいくらでもヒネリ出せるよ。

自宅見合い、個人的にはノゾキ見する楽しみがあるけどね~。本人たちの身になるとまとまるモンもまとまらんような気がする。


2006/02/10 (金) 17:36:29 | URL | ヨモヤマ #iDwuzokA[ 編集]
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