本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
王たちのセックス―王に愛された女たちの歴史
ISBN:4584188793 単行本 高木 玲 ベストセラーズ 2005/06 ¥2,835

ヨーロッパ王室にまつわる名高い“公認の寵姫”と呼ばれた国王の愛人たちを紹介した本。シャルル7世のアニエス・ソレル、アンリ4世のガブリエル・デストレ、ルイ14世のルイーズ、モンテスパン夫人、マントノン夫人、ルイ15世のポンパドゥール夫人、デュ・バリー夫人、チャールズ2世のネル・グィン、ウィンザー公とシンプソン夫人、そしてチャールズ皇太子とカミラまで。

最大限に粉飾された肖像画で売り込まれた身分の高い姫たちは、お輿入れしてやって来たのを見ればがっかりの容姿(もちろんそれはお互い様)。かくて君主たちは世継ぎ製造マシーンとして后と義務を果たし、肉体的・精神的なお楽しみは美しい花々を物色することになる。

寵姫たちはその座にある間、安穏として快楽と物欲を満たしていたのではなく、王を支え(惑わし)、人事を支配し、あるときは国政を左右し、正妃と戦い(あるいは友情を結び)、ライバルに目を光らせ、脆い地位の将来のために蓄財に励んでいた。

数百年にわたり欧州王室で活躍した寵姫たちの歴史を読むと、最後にとりあげられたチャールズ皇太子とカミラの現状に、ひとつの時代の終わりを感じる。
カミラは、過去の寵姫たちのように公の場で堂々とふるまうこともできず、格の高い称号や年金や宝石を与えられることもなく、政治権力もなく(皇太子自身がないのだから!)、芸術や文学に影響を与えることもない。

かたや、若く輝くばかりに美しかった処女ダイアナは、皇太子の義務にふさわしいプリンセスだったにもかかわらず、伝統的な愛人を持つ王の伴侶としての自覚をついに会得することはできなかった。

彼らの悲惨な破綻をみてきた欧州各国のプリンスたちは、以前なら問答無用で却下されていたような“難アリ”な女性達とみずからの意志のままにぞくぞくと結婚している。
しかし、国家的義務ではなく、自らが選んだ相手と結婚した彼らがこれからも愛人をつくらないという保証はない。義務で結婚した君主の愛人に世間は寛大だった。望みどおりの結婚をした彼らが、さらに愛人をつくろうものならとてつもない非難に晒されるだろう。この本に登場するタフで野心家な女たちはいつの世にもいるものだから。

★★★
梱包で午前中がほとんど終わる。

午後は昨日の仕入れ処理。昨日途中まで進めていたのですぐ済んだ。
義妹と甥が来て、みんなで食卓を囲む。
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