本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
今ひとたびの戦後日本映画(川本三郎)

昭和20~30年代の日本映画から、「ついこの間の戦争」の痕跡をとりあげた内容。

特に説明もなく登場する「戦争未亡人」とか「復員兵」に、映画の作り手が何を託して、観客が何を感じたのか、歴史というものの一端を感じる。

「ゴジラ」の首都破壊シーンで、逃げ惑う群集から唐突に、とある母子がクローズアップされる場面。逃げることをあきらめ死を覚悟した母親が子どもを抱きしめながら「もうじき、お父様のそばに行くのよ」と語りかける。ここにも戦争未亡人が。

ノスタルジーと言ってしまえばそれまでだが、いつ読んでも味わい深い文章。とりあげられた映画を観てなくても問題なく読める(観ればもっといいんだろうけど)。

ハードカバーを本棚の奥からひっぱりだして再読。
二度、文庫化されているが現在どちらも品切れっぽい。
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