本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
王妃オリュンピアス―アレクサンドロス大王の母(森谷公俊)
王妃オリュンピアス―アレクサンドロス大王の母 (ちくま新書)王妃オリュンピアス―アレクサンドロス大王の母 (ちくま新書)
(1998/02)
森谷 公俊

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岩明均の「ヒストリエ」が面白そうなので読みたいのは山々なのだけど、大長編になるのは間違いなく、加えて「面白いけどなかなか物語が進まない」そうなので、手を出しかねている。

んで、予習的にこの本を読んだ。

自分には知識が無い時代なので、人名を追うのにちょっと力が入ったが、それでも興味深く読み終えることができた。平たく言うと面白えぇええー!(最近こればっか)。

表題に「王妃」とあるが、当時の概念では王の複数の妻たちに序列は無い。王位相続も序列は無い。したがって安定した後継者を定められず王が死去すると、たちまち血で血を洗う権力闘争が始まる。一次資料が極端に限られるこの時代ながら、著者の丁寧な資料解読によるロジカルな筆致で、オリュンピアスや他の妻たちの文字通り命を賭けた闘いのすさまじさがリアルに迫ってくる。

王家に属する女性たちは、王位継承の争いに巻き込まれずにいることはできない。負ければ悲惨な運命が待っている。しかし彼女たちはただ座して運命を受け入れたわけではなく、自分で運命を打開し、勝利への可能性に掛け、死力を尽くして闘った。たとえ敗北に終わろうともその闘いの軌跡は歴史に残る。

ここまで意識して「女性の歴史」という観点から書かれているとは思わなかった。

★★★
女子校だったせいか、図書室には「女性の歴史」シリーズが何種類も並んでいた。当時もそれなりに読んでいたけど、今読むともっと違う視点から読めるだろうなー。
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