本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
ホーダー 捨てられない・片づけられない病
ホーダー 捨てられない・片づけられない病ホーダー 捨てられない・片づけられない病
(2012/01/30)
ランディ・O・フロスト、ゲイル・スティケティー 他

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ワイドショーネタで時々登場する、いわゆる「ゴミ屋敷」。米国では「HOARDER」と病名がつけられ、研究・治療が模索されている。「Hoarder」「Hoarding」でYouTube検索するとゴミ屋敷動画がザクザク出てくる。

10年以上ホーディングを専門に研究してきた著者が、具体例をあげて紹介。精神障害・発達障害とも深くかかわる上、そもそもホーダー本人が「治りたい」と思えるまでにたどりつくのさえ高いハードル。すべてのものが彼らにとって必要不可欠なものなのだ。

たとえば数年前の新聞の料理レシピの切り抜き。これを捨てることは、この料理を作って家族や友人に「料理上手な素敵な主婦」と思われる私、という未来の可能性を捨ててしまうことになる。たとえキッチンはレンジや流しにまでモノがびっしり積み上がって、料理をすることすらできない状態であっても。

少し前のNHK「クローズアップ現代」で、“ライフログ”というのを特集していて、そこで自分の一日の記録(何時に起きた、何を食べた、どこへ行った、何を買った)を何もかも細かく細かくデジタルデータで記録する人が登場していたが、ホーダーはモノを溜め込むことで自分というものを実現・形成しているのかなぁと思った。

文字通り、天井まで積みあがっているゴミ(にしか見えない)山から一つ一つ「これは必要か」「捨てられるか」と本人に確認させる…という研究者たちによる“治療”。少しずつでも改善していくわずかな例はあるが…。

★★★
こういう翻訳本を買うときは、翻訳文章の読みやすさが非常に心配だが、ナショジオのサイトで試し読みが出来たので安心してポチッと。

★★★
ホーダー自身も決して苦しんでいないわけではないらしいが、家族はもっと悲惨。この、「片付けられない女の家族」というブログは非常に読み応えがあった。ブログ主の幸福を祈らずにはいられない。

こう書いてはナンだが、こんな基地外の親の元に生まれ育っても、こんなに立派なしっかりした人に成長できるという、人間の強さに感動。あらためて「大阪維新の会」のトンデモ条例案は本当にトンデモだなと、ホットな時事ネタへ無理矢理もっていって締めくくらせていただきます。
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コメント
この記事へのコメント
心理的疾患が、かなり深く有ると思います。物は物であらず、心なのかもしれません。私の母も捨てるこの出来ない性格
のまま先日他界いたしました。
周りから理解されないのは、家族として
せつないです。日本では臨床心理学が
あまり進んでないので、もっと多くの研究
ケア団体があれば、又ちがったのかもと
切に思います。
2015/04/29 (水) 20:05:32 | URL | あやめ #-[ 編集]
先日、知人から「捨てられない親」の悩みを聞きました。家庭内のことなので、他人が関わるのはなかなか難しいのでしょうね。

このエントリを書いた3年前にくらべると、「親の家の片付け問題」的な本の出版点数が増大しているので、病的かどうかは別としても、かなり問題として周知されつつあるようです。これからもっと問題視されていくのではないでしょうか。
2015/04/30 (木) 09:35:15 | URL | ヨモヤマ #-[ 編集]
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