本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
拙者は食えん!―サムライ洋食事始
拙者は食えん!―サムライ洋食事始拙者は食えん!―サムライ洋食事始
(2011/04)
熊田 忠雄

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「まったく馴染みの無い西洋料理、それを食べるしかない状況に追い込まれてしまった幕末の日本人の記録」を集めた内容。主に、咸臨丸をはじめとする米国・欧州へ友好・通商交渉へ赴いた幕末の志士たちの個人的な日記から丹念に拾い集めている。

パンや肉の素材そのものからして駄目、味つけは何もかもバター臭く(バターへの拒否感の記述はダントツ)、塩味が無い。拒食と船酔いでふらふらになった遣仏使節団たちが、せめて粥を…と所望し(米は日本から積んできていた)、汲み上げた海水を使って粥を作ったという話が印象深い。出来上がった粥に一同喜び、「乞食の飯台に付きたる如く」脇目もふらず食べたとか。飯、味噌汁、魚、煮物、漬物の単調な繰り返ししか知らない日本人が、西洋料理に馴染めず、苦闘するさまが可笑しいやら可哀想やら。受け入れやすかったのは「甘み」で、果物、アイスクリーム、シャンパンはみなスムーズに受け入れ、舌鼓を打っている。

途中寄港したインドネシアで、なんと醤油を発見(長崎経由?)。高価な上に、年月が経って風味が落ちているのに、背に腹は変えられないとばかりに大量に買い込み大喜び。醤油への渇望が強烈で、異国の地で醤油に出会った喜びがあちこちに登場する。

それでも何とか馴染んでいって、旅がおわるころにはいっぱしに欧州の国ごとの料理優劣を批評したりして…。個人差はあれど、無理矢理食べていくうちに慣れていくんだなぁ、と。

日本国内での洋食事始、という本はたくさん出ているけど、こういうアプローチは珍しい。タイトルもキャッチー。

★★★
連日大量に汗をかくせいか、余ったご飯を塩むすびにして食べると美味しい。コンビニおにぎりはご飯全体に塩味がついているけど(防腐のためでもあるが)、手に塩をつけて握ったおむすびは、表面の塩味がうっすら中心へむかってしみている感じの味わい。自分で握って自分で食べてしみじみ。
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