本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
アメリカ文学にみる女性と仕事
アメリカ文学にみる女性と仕事―ハウスキーパーからワーキングガールまでアメリカ文学にみる女性と仕事―ハウスキーパーからワーキングガールまで
(2006/02)
野口 啓子山口 ヨシ子

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メアリー・チェスナットという女性のことを知りたくて読む。メアリーはアメリカ南部の大農園主の妻でありながら、南北戦争前後の時代に黒人奴隷制度を非難する記述を含む日記を書いた女性。後年日記の発表を志して推敲したため、日時の矛盾が生じ、その内容の先鋭的なこととあわせて、一時は偽書扱いされたり、実在の女性ではなかったとの誤解まで生まれた。

彼女が奴隷制度を憎んだのは、自分もまた白人男性の奴隷でしかない無力な白人女性であることから。ただ、そこまでが「サザン・レディ」の限界で、社会体制を憎みつつもそこから抜け出すことはできなかったし、奴隷制度の根幹への疑問を持つことはできなかった(だから白人男性の子どもを生まされる女奴隷たちに対して、誘惑する女奴隷が悪い・モラルが低いと、的外れな非難をしている)。

この本はチェスナットのような上流のレディ、言わずもがなの有名なローラ・インガルス・ワイルダー、奇跡的に“ペンを執ることができた”黒人奴隷女性、農園を経営する女性、作家としての名声を築いたルイザ・メイ・オルコット、都会の劣悪な工場で労働する女性、労働運動をする女性、と日本での知名度の高低さまざまな女性たちが掲載されていて読み応え十分。

★★★
自分の住まいもたいがい田舎だが、もっと凄い田舎のヨメのブログを見つけてしまって読みふける。ダムに沈んで滅んでしまえばいいような集落の日々の日記。こういうの読んでから、山奥の国道をドライブすると「ここらへんもあんな恐ろしい“習わし”がある集落だろうか…」と思ってしまう。
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