本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
背信の科学者たち(を読みながら思った、と学会問題)
背信の科学者たち (ブルーバックス)背信の科学者たち (ブルーバックス)
(2006/11/21)
W. ブロードN. ウェイド

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この本には、権威ある科学の現場で、あやしい捏造が何年もまかりとおり、誰もおかしいと思わなかった例とか、その場ではおかしいと思ってもなかなか言えない例とかが、ワンサカあげられている。

科学者は客観的であるよう訓練されてはいるが、現実には意図的な欺瞞に関してはきわめて弱いのである。というのは、彼らは客観性ということの重要性をたたき込まれているので、ペテン師の全く非合理的な要素を無視し、軽んじ、抑え込んでしまうのであろう。

客観性に自信のある人ほど危ない、ってことか。無知でも馬鹿でも騙されるけど、賢くても騙される。いったいどうすりゃいいの。

先月のことだが、この本を読みはじめたとき、「と学会ML問題」が同時期にネットで盛り上がっていて、なんだかリンクしているように感じてしまった。関連するいろんなサイトもついつい読んでしまって(ニフティのパソコン通信時代からの因縁もからんでくるのでテキストも膨大)、読了するのにけっこう時間がかかった。

「トンデもない本にツッコミを入れるというスタンスの“と学会”」が、身内の会員の所業に外部からツッコミを入れられるとどういう対応になるのか…赤裸々に暴かれている。具体的にはこのエントリあたりから。

人の本に鋭くツッコミを入れてそれを商売にしているのに、身内のそれには意識的にか無意識にか切っ先が鈍る。客観性には個人的な資質もあろうが、そもそも組織というものはどんな組織であっても内部に発生した“問題”には、自浄どころか直視することすらとてつもなく難しくなってしまうものなのだな、と思った。思っただけ。

★★★
シリーズ「トンデモ本の世界」の続刊ははたして出せるのか。出てももう読む気はなくなってしまったが。

★★★
一冊の本を日にちをかけて読むと、最初のほうを忘れてしまうようになってしまった今日このごろ。
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