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本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相


原題「Dead Mountain」なのだから「死の山」と訳すところを「死に山」。このタイトルでぐっと不気味感アップ。

1959年ソ連で起きた謎に満ちた遭難事件。当時は冷戦下で、事件のことは国外にはあまり知られず、近年(2005年以降)突如注目をあびて映画化もされたりした。真冬のウラル山脈、学生登山部の若者9人が入山し、全員が消息を絶った。一か月後、凄惨な死に様で全員の死亡が確認される。残されたカメラには、直前までお互いを写した冬山登山を楽しむ様子が残されていた。

なぜテントは内側からナイフで切り裂かれていて、なぜ靴もはかずに学生たちはテントから逃げ出したのか。なぜ何ももたずばらばらに散らばって死んでいたのか。なぜ衣服を脱ぎ捨てていたり、仲間の服を着こんでいたり、火傷をしていたり、「車に轢かれたかのように」損傷した遺体があったのか。なぜ衣服が放射能に汚染されていたのか。当時近隣で目撃された「火の玉」とは何か。

地元マンシ族も恐れる「死の山」。古い言い伝え通り山の呪いにとらわれたのか。雪崩、狂暴な囚人、野生動物に襲われたのか。軍の秘密兵器実験の犠牲になったのか。はてはUFO?とオカルト界隈の超人気事件。

アメリカTV・映画業界人の著者が現地へ赴き、事件現場へも行き、事件を再構築。説得力のある事故原因を推測する。不幸な最期をとげた若者たちへ敬意・称賛を捧げる非常に真面目なノンフィクション。
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