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本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
料理は女の義務ですか (阿古真理)


タイトルで期待して読み始めると、肩透かしな感じ。最後まで読み進めると別に「タイトルに偽りあり」ではなくなるが…。

料理の素晴らしさをうたった良い内容ではあるが、工夫とか愛情とか絆とかと絡められると、ウゼーと拒否反応が出てしまうのだ。
フードトラップ 食品に仕掛けられた至福の罠(マイケル・モス)


New York Times記者の著者が、米国の巨大加工食品会社の関係者に取材。

原書題は「塩、砂糖、脂肪」。
この三つを健康に影響が出るほどブチこむことで、いわゆるジャンクフードは「ヘビーユーザー」を捕らえて離さない魅惑の食べ物となる。砂糖には「至福ポイント」というものがあり、絶妙に計算されて添加されている。脂肪にはその至福ポイントすらなく、「あるとしたら成層圏だ」とか。添加すればするほど美味しくなる。塩も食欲に火を点ける。

取材対象者のなかには、自社の製品の健康被害を懸念して、ヘルシーな製品を開発・販売しようと努力した人たちがいる。しかし砂糖・脂肪・塩を控えた加工食品は、結局「不味い」(そもそも美味しさを追求して開発されていたわけだし)。しかも価格が上がる。よって売れない。不健康なライバル社の製品に負ける。会社としては、株価が下がるような製品を作り続けるわけにはいかない。

会社の要職にあるような取材対象者は、自社の製品を全然口にせず、健康的な食生活・運動習慣を続けている。安価で不健康な加工食品は、マーケティングにのせられ食欲のおもむくまま、お金も時間も知識も無い階層が買うのだ。

結局、貧乏&格差が悪いんだ、という感じだが、この書では「最終的な選択権はわれわれの手にある。何を買うか、どれだけ食べるかを決めるのも私たち」…となっている。
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