本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
鉄道忌避伝説の謎―汽車が来た町、来なかった町 (歴史文化ライブラリー)
「鉄道が通ると、桑畑が荒れたり宿場が廃れる」などの理由で明治期に鉄道が忌避された地方がある。そういう愚かな反対運動をしたために鉄道の恩恵が受けられず、古くから栄えていたその地方は衰退してしまったのだ。

…という「鉄道忌避伝説」があるらしい。

それがガセネタ伝説であることを検証した本。

そもそも「鉄道忌避伝説」を知らなかったし、地理オンチの上、そういう伝説のある土地に馴染みもないので、内容的には読みにくかった。しかし「いつのまにか事実となってしまった風説」を掘り起こして、それがいかにあり得ないことであるか検証する、という丹念なプロセスが面白い。そういう近現代史のいい加減な風説が一端広まってしまえば、それを否定するのには大変な労力が必要であるのがわかった。

最近問題になった「江戸しぐさ」もそうだが、この鉄道忌避伝説も、学校の社会科副読本にまで掲載されていて、しつこく被害を広めているらしい。

「近現代史のいいかげんな風説」問題には最近すごく興味を魅かれている。
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