本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
ゴシック&ロリータバイブル
描くヒロインは常にレースびらびらのゴスロリ・ファッションの三原ミツカズが、創刊号からの表紙を描いていたのだが、最近は池田理代子(それとも、宮本えりかだろうか?)。

最初この雑誌を手にとったときは「うわ…(以下自粛)」と思ったものだが、最近類似雑誌も何種類も刊行されているみたいで、それなりに見慣れた。

しかしこういうファッションでリアル世界で目の前に登場されるとギョッとする。たとえどんなに似合った美しい人でも。







愛がなくても喰ってゆけます。
作者行きつけの店を題材にしたグルメ・エッセイ・コミック。各お店のおすすめメニューや予算など細かく紹介されているので、東京在住の人には実用的かも(Amazonのレビューで、実際店に行ってみた詳細なレポートを投稿している人がいて笑える)。

よしながふみは、他の作品でも、料理に関する描写が細かいなぁと思っていたが、あらためて料理・酒への執着は並々ならぬ人だと思った。食欲増進本。

作者、というか、「YしながFみ」のドブス描写(と、バッチリメイク時との落差)は凄まじいが、周辺の登場人物描写ともども、内輪ネタまみれの内容。ファンでないと理解不能なのかもしれないが、わけわからないなりに何となく面白いのが不思議。




臆病者のための株入門
おなじみのクールな筆致で「ファイナンス理論の頂点に君臨する“経済学的にもっとも正しい投資法”」を教えてくれる。その方法は、あまりにも身も蓋もなく面白みもないけど、とにかく合理的。

資金があったなら、ここで紹介される「ど素人のための投資法」をやってみたくなるかも。と思わせといて最後の最後、あとがきに、

最後にお断りしておくと、私自身はここで述べたような「合理的な投資法を実践しているわけではない。
ひとには、正しくないことをする自由もあるからだ。


としめくくっているのがまた著者らしい。
チャールズとカミラ
“「本当に好きな人は誰か」を発見した愛の物語”とかいう赤面ものの副題がついている(原題 A Greater Love Charles & Camilla)ところから、チャールズ&カミラ擁護の内容かと思っていたら、意外とダイアナを含む3人それぞれの良し悪しを(それなりに)公平に綴った書。異なる立場の身近な人物たち(友人・使用人など)の証言も豊富。

チャールズは、愛に飢えた不幸な育ち方で孤独な同情すべき面もあるが、カミラにお伺いを立てねば何も決断できないほど優柔不断、仮にも伴侶となる女性に最低限の心配りもできない情緒欠陥人間。

カミラは、理知的で包容力があり皇太子にとってかけがえのないベストな女性であるが、国王の寵姫だった曾祖母に自分を重ねて野心満々、伝統的な上流階級風俗に浸かり世論を読めず、ダイアナを「小ねずみ」と見くびったことにより、結果として自らと皇太子の立場を損ねることとなった。

ダイアナは、気の毒な生涯を終えた女性ではあるが、妃候補となったときからプリンセスという地位への野心は大いにあり、暴露本etc.のような愚かな反撃をすることで、かえって自分で自分の首を締めてしまった。

それでもそれなりに「誰もが何かを手に入れることができたといえるかもしれない」(女王は威厳を、チャールズは愛する女性を、カミラは歴史に名前を残すほどの地位を、そしてダイアナはウィンザー家への復讐を…)というしめくくりで、めでたし、めでたし?

今朝放送のBBCニュースで、エリザベス女王80歳の誕生日祝賀。チャールズの頭頂部はますますヤバさが進行。果たして王冠で隠すことができるのか。
カブトムシ外伝
運転している時間帯なのでよく聴くラジオ番組、今週のゲストは「王様」。あの洋楽の名曲を直訳で歌うヒトですね。

あの格好でディープ・パープルのコンサートへ行き(もちろん観客として)、他の観客から「王様だ」「王様が来ている」と拍手喝采されたとか、やはりあの格好で、ジミー・ペイジとロバート・プラントに移動中の新幹線ホームにアポなしで会いに行き、ガードマンに止められるも、ジミーから(あー!あのヘンなカヴァーをした奴か!)と気づいてもらえて見事3人で記念撮影した話とか。

今さらだけど、直訳といっても選ぶ言葉はやはりセンス良くなくちゃ駄目だし、王様自身も「自分の英語(力)は“死んだ英語”だけど、日本語は得意です!」と自負しておられる。

で、このアルバムはもちろんビートルズ。オリジナル曲は英語以外ではカヴァーが禁止されているため、ビートルズがカヴァーした曲のカヴァー集(ややこしいな)。

番組で紹介された曲は「ひねってワオ!」
「♪おいでおいでおいでおいでおいで赤ちゃん!」

運転しながらニヤニヤが止まらない。

★★★
黄砂がひどいせいか、目が疲れる。
仕入れ処理待ちを積み上げ、明日以降ということで。
ザ・マン盆栽
「マン盆栽」とはパラダイス山元提唱による、従来の盆栽に人形その他を配置し、ドラマを演出するという趣旨の盆栽。

盆栽兼ジオラマ…というか盆栽はそもそもマスコット化した樹木なわけだし、そこへフィギュアを配置すれば世界感がぐっと広がるわけだわな。しかも樹木はナマモノ。月日が経つと製作者が予想もしない展開になったりするわけだ。

「もちろん日本人でなくても、誰でも作れるのがマン盆栽のイイところです」
The great thing about it, is that you don't have to be Japanese in order to make them.

本文は全て日英対訳!グローバル!さすがアジア・日本地区で唯一人の公認サンタクロース!(彼が公認サンタであることは、本の中身にぜんぜん関係ないけど)

巻末には分類王・石黒謙吾(←誰?)による「チャート式試験に出るマン盆栽のしくみ」。マン盆栽のポジショニングが比較解説されている。脱力チャート満載。

写真がなくてサミシイのでこっちもリンクしとく。





★★★
100円ショップで「孫の手」を買う。ちょうど手が届きにくいところがカユいもんで。

たかが孫の手のくせに何種類もあって迷う。

店内くまなく見てるとそのバラエティさに目眩がする。和風ミニチュア家具(ドールハウス用)シリーズもずらりと揃っていて、これは「マン盆栽」に使えるな…と思った。いや、思うだけ。

夜、犬の散歩をしているとまるで落雷の時のように明るくなった。思わず空を見上げるといままで見たこともないような大きさの流れ星が、線香花火のような火花を散らして消えていった。赤い彗星
アジ玉。
昨今増殖の異国籍夫婦ノロケ(?)コミック・エッセイ。

最近特に思うが、「モノカキとしてプロ経験有→その後、夫婦モノ発表、同時進行で通常の作品も発表」の人と、「夫婦モノでデビュー」の人とは自分的には分けて考えたい。後者の人の作品はあまり読みたいと思わないっつーことで。

で、これはもちろん前者。黒川あづさのダンナはバングラデシュ出身。彼女の姉もバングラデシュ人(ベンガル人?)と結婚しており、その義兄から夫・クリリン(マンガ内での通称)を紹介される。本人曰く「日本人男性が誰も結婚してくれなかったから」「誰でもいいから」結婚した、…そうです。

クリリンは日本に不法滞在暦16年・自称「内装業」。彼女と結婚したおかげでようやく在留特別許可証を取得。それでやっと彼は16年ぶりに故郷バングラデシュに妻を連れて結婚の報告ができることとなる。そこで見たクリリンの実家とは!

地方都市の中心街に15階立てのダンジョンのようなビルが自宅!
メイドは7~8人、自家用車3台、お抱え運転手5~6人!
広大な農地と小作人を抱え、土地や建物を貸しまくり!
父親も兄弟も政治と深く関わる有力者!
「簡単な結婚披露宴」は招待客300人、山羊12頭をツブして料理!

早い話が資産家のボンボンだったわけでした。資産はあるけど現金はないので、「家の車を一台売って日本へやってきた」わけは、「窮屈な生活だったから」。

タイトル「アジ玉」=アジアの玉の輿…だったのか。
ダ・ヴィンチ 2006年 05月号 [雑誌]
先月休載だった「テレプシコーラ」から読む。バレエ・シーンが多くて楽しい。ストーリーは全然進展してないけど。

夫婦ノロケ本「奥さまはマリナーゼ」の特集。この手の「配偶者ノロケ本」が近年新刊コーナーにうじゃうじゃ湧いて出ているけど、リアルな知人・友人・そして親戚はどう思うのだろうとヒトゴトながら気になる。

全然ダ・ヴィンチとは関係ないけど、ビブロス倒産。あそこのBL作家の動向がちょっと気になる。それと、新古書店に処分された在庫がいつ流れてくるのだろうか、とか。

展覧会の絵
数年前に放映されたNHK特集「革命に消えた絵画・追跡ムソルグスキー」を観てから聴く重みが違ってきた曲。

友人ガルトマンの遺作展に触発されて作曲された、というのはよく知られた有名な組曲だが、絵のほとんどは現在散逸してしまっている。番組では、作曲家の故・團伊玖麿が、ムソルグスキーの実際に見た「展覧会の絵」を探してロシアを訪問するという形式で収録されていた。

当てはまる絵が謎となっている「ビドロ」。ムソルグスキーの書簡では簡潔に「ビドロ」(牛車)と名付けられ、その絵は失われたものとされていた。しかし番組内で、ロシア語の「ビドロ」には家畜のように虐げられる奴隷の意味もあると紹介され、その曲に対応する絵画(デッサン)が美術館の資料室から探し出される。そこには正に家畜のように酷使される人々が描かれていた。

つぎつぎに紹介される絵画「リモージュの市場」「死せる言葉による死者への話しかけ」「グノムス」「鶏の足の上の小屋」はどれもこれも重苦しい。病める大地ロシアを描いた親友ガルトマン。急逝した親友の遺志を受け止め、作曲したムソルグスキーの想い。…前も書いたけど、だからNHKは押さえとかなきゃならんのよ

ウィキペディアによると「学術的に精密な手続きがとられたとは言い難く、議論の余地が多い。」番組だそうだが、その後誰も研究しないのだろうか。
ブラックリストの私
母子家庭だけど、末っ子で可愛がられて育ち、大学へも出してもらい、大きな会社にも就職したミホ。ふとブランド物を衝動買いしたことから始まった「買い物依存症」。みるみるうちに多重債務に陥り、カード破産にいたるまでを綴った内容。

会社での女子社員の扱いはあくまで「腰掛け」。結婚相手争奪戦にものりきれず、「自分だけの何か」が見つけられないミホは、次々と「自分だけの何か」をもたらしてくれそうなモノ…ブランド物、英会話教習セット、エステ…に大枚をはたく。支払いはもちろんカード。ショッピングの限度枠がいっぱいになればキャッシング。リボルビング払いだから自分の借り入れ総額がいくらかなんて計算したこともない。

著者の実話だとして…アホか、としか言いようがない展開だが、しめくくりの自己分析によると、「子どものころからマンガ好き。いま思えばマンガの世界に逃避していた」→「会社勤めでマンガをやめた」→「逃避先を失ったため、ショッピングが新たな逃避となった」→「ショッピングを我慢するとこんどは過食が始まる」→「ショッピングを再開すると過食は治まる」

自分もマンガで逃避~な青春を過ごしたと言える人間かもしれないが、でもねー、こういう人に共感したくないというか、絶対共感するもんかというか。それと、文中になんどか登場する「オンリーワンの自分(を探して)」…オンリーワン…こういう願望をもつことからビョーキが始まっているような…。

さらにこの本の後味を悪くしたのは奥付の著者プロフィール。
「メーカー勤務などを経て、現在はフリーライター。自分らしくありたい。だれかに認めてもらいたいという想いから、いつしか買い物依存症に陥り、摂食障害も併発。家族の協力やカウンセリングで、なんとか立ち直りつつある。」

か、会社を辞めちゃったんですか。で、フリーライターですか…。

著作はこの本一冊だけらしいが、知名度のなさをカバーするためか、帯の惹句に「ショムニの安田弘之がイラスト書下ろし!」と、挿絵作家の名前を前面に出しているのがまた物悲しい。

ともあれ、こんな依存体質の人間とクレジットカードというモノが結びつくと、いともたやすくこういう結果になるというのは、共感できないまでも「そういうものなのか」と頭では理解しました。はい。
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