本に包囲された日々
部屋は本まみれ。家業の経理をこなしつつ、本を読む。
キネコミカ
ISBN:4150307296 文庫 とり みき 早川書房 2003/07 ¥609

「映画秘宝」のどの号だったかの序文で、編集部の新入社員が1970年代のニューシネマを「昔の映画」と言い、リアルタイムで感動していた編集長を驚愕させる、というのがあった。編集長は「昔の映画ってのは『会議は踊る』とかそういうのじゃねぇの」と言うと「それは大昔の映画」と新入社員は答える。

そんなわけで(どんなわけだ)時の流れは速いもの。
このコミックでパロられている往年の名画を、若い世代はそもそも知っているのかいな…と年寄り根性丸出しで思った。

ともあれ、どれもこれもマニアックなパロディ。
「エクスカリバー」。幼少時に綿棒が鼻の穴にささって抜けなくなったヒロイン。OLとなった彼女は思いを寄せた男性にそれを抜いてもらおうとするのだが…。
「ベンハー」(ヘストン似の)サラリーマンがある秘密クラブに入会する。そこは女王様に鞭打たれながらガレー船の漕ぎ手となるプレイが行われていた。
「シンドバッド七回目の航海」愛娘誕生。父親は成長する娘を主演に25年にわたるコマ録り映画を撮影する。
「激突」遅刻して急いでいた女学生が、軽くぶつかった男に東京タワーによじ昇るまで追いかけられる。
「大魔神逆襲」ペレストロイカ時代ソ連、レーニン像が暴れだす。

観たことのある映画があれば、どんなふうに料理されているのかお楽しみ。

★★★
今日も暑い!
ダレてしまってイカン!
今日も頭痛がひどくて昼寝してしまった。
仕入れ処理遅々として進まず。
USAカニバケツ
ISBN:4872338936 単行本 町山 智浩 太田出版 2004/12/07 ¥1,554

在米著者によるテレビでは決して放映されない、アメリカ三面記事的コラム集。

全編東スポをさらにパワーアップした内容。どれもこれもヒドい話でかつ無茶苦茶面白い。どのコラムにも、おぞましい殺人・下ネタのどちらか、またはどちらもがもれなく関わっている。

ひでーな、こりゃ、で笑って終わりのコラムより、笑い事では済まないコラムが圧倒的に多い。一番“その後”が気になるのがこの事件↓

http://www5b.biglobe.ne.jp/~yamazk/ROCK/A2Z/az/free%20the%20west%20memphis%203.htm

死刑判決を下されたダミアンはその後どうなったのだろうか。
ヘヴィメタル、ゴスを聴き、ネイティブからヒッピーへ伝わった民間医療・おまじないに興味を持ち、スティーヴン・キングを読む。都会では別に珍しくもない少々シニカルで繊細な少年が、粗野で貧しい田舎で悪魔の烙印を押され、よってたかって死刑にされようとしている。

★★★
昨夜からの強風でよく眠れず、午前中に必須の事を済ませておいてから少し昼寝する。起きてからも気候もぼんやり、気分もぼんやりで昨日の仕入れも手付かず。明日にしよう。明日は明日の風が吹くわ!…ってこの風が神経にさわるんだっつーの。
ブック・イン・ピンク―おしゃれ古本ガイド
ISBN:4794966032 単行本 山崎 まどか 晶文社 2004/01 ¥1,680

古本屋の片隅でひっそり紙ヤケしているオッサレー♪な本にスポットをあててみました、な本。

60~70年代風丸出しなイラストや写真の表紙は、30年以上経た今では、すっかりレトロ&キッチュな洒落たものに変貌している。
最新のデザインだった時代、流行遅れだった時代の両方を知っている目でこの本を読むと…感無量。

宇野亜喜良・寺山修司らが深く関わった“フォアレディースシリーズ”にも一章がさかれている。今みても凄いラインナップだわ、これは(関係ないけど今じゃ“レディース”といったら違う姐さんたちのことになっちゃう)。

自分の遠い昔、あの、何を読んでいいかわからずにやみくもに彷徨っていた10代のころを思い出す。今の乙女(心は乙女含む)はこの本をどう読むのだろうか。

★★★
明日は祭日なので、今日実家のある市での仕入れを済ます。
かなり収穫有り。
母親からいらなくなったバスタオル・タオルケットを数枚もらう。
アトピービジネス
ISBN:4166601113 新書 竹原 和彦 文芸春秋 2000/06 ¥693

ステロイドを「悪魔の薬」呼ばわりされ、メディアと(正規医療より割高な)商魂に長らく言われっぱなしだった医療側からの堂々たる反論本。実名は出さないものの、著名なアトピービジネスひとつひとつを論破する章もある。アトピーに限らず、医療ビジネス全般に騙されないために大変に参考になる内容。

自分はアトピーによるステロイド剤とのつきあいは20年以上にもなる。「脱ステロイド」をうたう本を読んだこともあるが、さすがにその論旨の矛盾には怪しいと思ったので、いわゆる「民間療法」を本格的に受けたことはない。それでもステロイドへの懐疑と恐れはもちつつ仕方なく使用していた。その懐疑を晴らしてもらいましたよ。

「平凡な慢性皮膚炎」
アトピーってのはつまりこういうこと。ステロイド剤の強度を塗布する部位にあわせ、症状により適切に調節して使用する。それが最良の医療行為。

世の中には完治せず、一生医療行為が必要な病気・障害はピンからキリまで山ほどある。保険の効く薬剤を適切に使用すればそれでよいアトピーは、それなりの苦しみはあるけどもそれを受け入れるしかない。なのに疑いを与えて無用な苦しみを増やすのがアトピービジネスなのだ。

完治する、などという夢は見ない。
その夢にビジネスはつけこむ。

★★★
アトピーに加えて胃痛も慢性化しちゃったようで。
いつもの内科医へ行ったらそういうお話になりましたわ。トホホ。
いいもん!強く生きるもん!

午後イチからターボで仕入れ処理をこなす。終了。
緑の光線
フランス映画。監督エリック・ロメール。
1ヶ月以上もヴァカンスとやらを過ごすフランス人。みんながみんな楽しんでいるのかいな、と思ってた。そこへ“ヴァカンスの真実”が明らかになるこの映画!

ヒロインのフィーヌはヴァカンス直前にボーイフレンドにフラれ、予定がポッカリ空いてしまう。彼女は家族も友達もたくさんいて、彼らから誘われてあちこちに出かける。観ているとすぐ誘われて羨ましいじゃん、と見えるが、フィーヌはどこへ行ってもつまらなく、ぶらぶらしている。というか、他の登場人物のヴァカンスの過ごし方も散歩、カード遊び、ぼーっとしている、そんなのばっかり。それであんたら1ヶ月も過ごすのか!

タイトルの「緑の光線」は、ジュール・ヴェルヌの小説からの引用で、水平線に日が沈むほんの一瞬に見える空と海の境界線のこと。天候など条件が整わないと「緑の光線」にはならず、これを見ると幸せになれるという。

結局、映画のほとんどをぶらぶらして過ごしたフィーヌは、ラスト近くに駅で出会った男性とお互い惹かれあい、一緒に「緑の光線」を見る。Fin。

この唐突な出会いとラストシーンがウソくさくみえないのが、おフランス映画のマジックざます。

★★★
市内で仕入れ。

Amazonのマケプレで購入した本が届く。本自体はきれいなのだが、臭い!自分は臭いに弱いので、こりゃハズレだな、とがっくり。古本だから仕方ないが。それにしても煙草でもヤケでもカビでもない、何の臭いだこりゃ。
きまぐれ遊歩道
ISBN:4101098484 文庫 星 新一 新潮社 1995/05 ¥407

多種多様なことがらについてポンポンと疑問を提示しながら書かれているのだが、そのひとつひとつが斬新で好奇心を刺激され、楽しい。あっさりした語り口でありながら、膨大な知識の広がりをうかがわせる円熟したエッセイ集。

もうお大尽様のような風格。貴重な宝石を惜しげもなくシモジモに投げ与えてもらいました~って感じ。

「臨席の少年」というタイトルの一篇は少し異色で強い印象を残す。列車でたまたま隣の席になった小学五年生の少年と、老作家星新一とのひとときの会話。大人びて少し謎めいた話し方をする少年に対し、あれこれと作家は想像をめぐらせながら会話する。少年は「作家・星新一」を知らない。

少年はこのひとときの出会いが書かれた文章を知っているのだろうか。叙情的な短編小説のような一篇。

…この本も取り寄せ不可。

★★★
西へ仕入れ。
少ないけど、素敵なものを入手したのでそれなりに満足。

午後帰宅したのだが、今朝の脱線事故をついさっきまで知らなかった。
人生カチカチ山―女の幸せ探して三千里
ISBN:4048534122 コミック 松田 洋子 角川書店 2001/09 ¥1,260

一般誌に描く女性マンガ家の“不幸な生い立ち”率はハンパではないという説がある(言ったのは確か、不幸な生い立ち小説で賞もとった内田春菊)。

松田洋子もそういう不幸で貧乏(ビンボー、というカタカナで表記は不可なレベル)ネタでは誰にも負けない。でも全編どす黒いギャグでかためながらも突き抜けて明るく面白い。

そんな彼女が職安から北朝鮮まで観覧するツアーエッセイコミック。
圧倒的に面白いのが、拉致が大きな話題となる以前に行った北朝鮮ツアー。マスコミ報道関係者は不可、というのに漫画家、担当編集者、それに『平壌ハイ!』を書いた石丸元章の妻オカチャン(職業モデル)という面子。
北朝鮮の劣悪な設備のトイレを見て
オカチャン「夫がシャブで捕まって裁判所の証言台に立たされた時も『これでオカチャンもひと皮むけたね』って言われたけど、北朝鮮のトイレでもかなりむけたね
洋子「精神をケミカルピーリングってかんじねー」
てな感じで、内情がバレバレお仕着せツアーに激しくツッコミをいれながらレポート。

こんなに面白いのにこの本も現在取り寄せ不可。

★★★
先週の換気扇につづき、こんどは固定電話機売り場の前でえんえんと吟味。新型がまだ店頭にないのでネットで買うかも。
恋愛の昭和史
ISBN:4163668802 単行本 小谷野 敦 文芸春秋 2005/03 ¥1,890

文壇・作品とその周辺から読みとく日本の恋愛史。
幅広い小説や評論を網羅し、婚前交渉の是非、男の貞操・女の貞操、遊蕩文学、コロンタイズム、恋愛結婚至上主義、姦通のモラル、処女・童貞の価値、高学歴は恋愛に有利か?etc...を論じ、また、なんとなく信じられている通説に意義を申し立てる。

たとえば「戦後、若者たちへ自由な恋愛・結婚が解放された」という通説があるが、1940年から1960年くらいまでに教育を受けた世代が、日本の歴史のなかでもっとも堅い(清教徒的な)世代なのではないか、と説く。

自分の親・祖父母世代のことを思い起こしてみてもそれは実感として頷けた。
明治生まれの祖父母の代は、その下の親世代よりも結婚に対して縛られていない。とにかく「家」というものをかたちとして維持すればそれでよく、離婚・再婚がイメージよりはるかに多かったのではないか。

幅広い評論・小説が紹介され、なかにはいままで省みられることがなかったり、または不当に評価の低い作品の価値をあらたに提示し、あいかわらず知的好奇心を猛烈に刺激される。

Amazonのレビュー欄を出版後の内容訂正に使用している著者ってば、いつもながら素敵。

★★★
昨日の仕入れ、全部処理終了。
新しくできたリサイクルショップへ行ってみる。品揃えがまだまだな印象。定価より安いのは間違いない日用品を買う。
非戦
ISBN:4344001443 単行本 sustainability for peace 幻冬舎 2001/12/20 ¥1,575

すみません。読んでません。

古本屋でよくみかける本だが、監修者・坂本龍一の名と並んだこのタイトルを見るたびに「自分ちの戦いはどーなんだ」と余計なお世話なことを思ってしまう。

「自分はお母さん(=矢野顕子)だけじゃなくて他の女の人も好きなんだ」と娘の美雨に言い、「そしたら美雨はわかった、と言ってくれた」

…そんな親子の会話があったことを、さも「娘にわかってもらえた」という雰囲気で語っているのを読んだことがある。アホか、と思った。美雨がいくつのときだか知らないが、子どもは子どもだ。親に面とむかってそんなことを言われて他に何が言えるというのだ。そもそもそういう親子の会話をバラすことじたいもなんかヤダ。

夫の浮気を苦にして(?)某宗教に入信していた(今もそうかは知らない)矢野顕子は、例の会誌を配る個別訪問とかしたのかな?扉を開けたら矢野顕子、って凄いシチュエーション。

★★★
実家のある市へ仕入れ。
あのウザい国から飛んでくる黄砂で車が汚くなってる。
『エイリアンVS.プレデター』対『ゴジラFINAL WARS』映画最大の決戦
ISBN:4896918762 単行本 Studio28 洋泉社 2004/12 ¥1,050

昨日借りたDVDを返しにいって、ついでに買ってきた。
日本一濃ゆい映画雑誌「映画秘宝」別冊なので、即買。とはいっても「エイリアン」がらみの濃い記事は昔の「映画秘宝」誌で掲載済みだし、「ゴジラ」との抱き合わせ特集なのであまり期待しないように読みすすめる。

「エイリアン4」に出演したウィノナ“万引き”ライダーが「私がこのシリーズに出演するなんて!」と喜びのコメントをしていたが、この「AVP」の監督もシリーズをわくわくして観ていたかつての映画少年。こういう受け手が創り手になるという流れはヒトゴトながら気持ちがわかって楽しい。

★★★
午前中で仕入れ処理を終えるが、午後買い物に出たついでに売れ残りを廃棄し、そこでまた仕入れてしまったので、帰宅後ダッシュで処理する。
エイリアンVS.プレデター
時空と版権を超えた対決モノシリーズで人気を博した米国ダークホース社のコミックから始まったこの企画。映画化!との話を聞いてからはや10年。スーパーファミコンのゲームソフトになっただけで企画は立ち消えとの噂もあった。このたびようやく観ることができて嬉しいなーっと♪

芸術性高い造形のエイリアン君に比べ、装備のダサさと素顔のマヌケさでいまひとつ負けていたプレデター君だが、この映画ではずいぶんカッコ良くご活躍。マヌケといえば「プレデター1&2」でお馴染みの“自分の怪我を悶え苦しみながら治療する”シーンがないのは残念だ(もしかしたら限定版2枚組DVD収録の未公開映像ではあるかも!?)。

ダークホース社のコミックではヒロインが「マチコ」という日本人女性で、彼女はプレデターの一人と意気投合しハンターとして共闘する。映画では黒人女性がヒロイン。マイノリティがモンスターと闘う、というのはこの手のジャンルには定着している。

★★★
仕入れを一部処理。
午後イチで買い物にでかけ、DVDをレンタルしたので午後はそれで終る。
日本人よ、お金を使うな!―健全な日本社会を創る処方箋
ISBN:4584185093 単行本 大槻 義彦 ベストセラーズ 1999/07 ¥1,365

大槻“プラズマ”教授がこんな本まで出していたとは。
タイトルそのまんまの内容。
「じっとがまんしてお金を使うな。そのことによって不況は長引くが、その中からつましくも洗練された、健全な、合理的な社会を作ってゆくのだ。それが先進国として生き残る道だ」

家、車、電気、食事、ショッピング、電話、新聞、教育、旅行、衣服とあらゆる分野について、対価に見合わない無駄なお金を使うな、と説く。

著者の欧州での体験話が面白い。ドイツの下宿のおばさんが、常に「下宿人数よりも少ない」数の卵を茹でる。理由は「余ったらもったいないから」。これがドイツ人全体の考え方なのかこのおばさんのパーソナリティなのかちょっと気になる。

一見、節約をうたっていても実は巧妙に新たな消費を勧める内容の本や記事が多い中、この本は直球でとにかく「使うな!」と提言。清々しい読後感。実行できるかどうかはともかく。

★★★
市内で仕入れ。
昨日のショボさを挽回しようとがんばる。それなりに購入したが、なんかもう最近はイチかバチかで仕入れてみちゃえ!というノリが多い。

愛犬の異父姉妹(知人が飼っている)を夫がデジカメで撮ってくる。
写真を見るとそっくりなので「ほほー、さすが姉妹」と感動する。

そもそも夫が結婚前に飼っていた犬が産んだメスを、その知人がもらっていった。そのメスが産んだメスが今のウチの愛犬。単なる雑種犬の分際で親戚があちこちにいっぱいいる。
信長 8 夢幻の巻 (8)
ISBN:4840109273 コミック 池上 遼一 メディアファクトリー 2004/01/23 ¥540

1~7巻まで刊行されていたのだが、著作権問題で最終巻が発売中止となり、そのまま絶版。問題箇所修正の上新装再刊され、やっとこさ最終巻を読むことができたのは15年後。長かった…。

待ち望んでいた人たちは多く、検索していたら「『信長』のラストシーンを教えてください」というのがあって、回答は、

「新宿副都心ビル群の後ろに身長300メートルくらいの信長がどーんとそびえ立ち、
“信長がその生涯を全うしていたなら…日本の近代がもう三百年早く訪れていたことは確実である! 果たし得なかった信長の夢は、ついに永遠のロマンとなって歴史を生き続けている!”
と、ト書き」

購入後、さっそく最後からみると、ホントにそのまんまでバカ受け。

★★★
西へ仕入れ。
ショボい結果で気分は下降線。
帰宅後、発送手配を終えてからすぐいつもの掃除を済ませてしまう。これで明日は午前中からすぐ市内への仕入れに出かけられそう。
古本マニア雑学ノート
ISBN:4344400054 文庫 唐沢 俊一 幻冬舎 2000/08 ¥560

「トリビアの泉」で、雑学の新鮮な魅力を(一般人に)ひらいた唐沢俊一の古書遍歴本。文字通リ寝食を犠牲にする生活を経験、かつそれを乗り越えて(偏った食事の恐ろしさを身をもって体験し、今は料理が趣味だそうだ)現在に至るマニアックな古書蒐集の喜びを語る。
著者のほかにも「怪しい本」の楽しさを紹介する人々が増えて、いままで二束三文だったクズ本が俄然注目を浴びだしてしまった。おかげで相場が上がってしまって、紹介者たちも少々複雑な気持ちだそうな。

偏った食事といえば、荒俣宏が毎日カップラーメンを食して本を蒐集した、というのは有名な話だが、北海道から上京して一人暮らしだった唐沢氏は、荒俣氏が「自宅住まい・親と同居」していた若者だったことをチクッと指摘しているのが可笑しい。

自分は何度も引越しをし、そのつど本を一部始末せざるを得なかった。そういう自分に向かって「買った本を捨てるなんてできない」という読書好きの友人がいる。彼女は一人暮しなのだがこざっぱりとした部屋で、買った本は実家へどんどん送っているのだ。それを聞いて「……」…顔が埴輪状態になってしまった。そりゃ捨てていないけどさー。ずるいー。

★★★
台所の換気扇を取り替える。
ずいぶん古くて轟音もひどかった。

家電量販店でえんえん検討後、購入。
取り付け、スイッチオン。扇風機並みの静音に喜びを感じる。

お嬢様は昨夜深夜までチャット&ゲーム、今日は昼まで寝ていて、午後はひとりカラオケ。いつもその部屋でくつろぐ夫も2階に逃げ出してきた。
親でもなければ子でもないので誰も何も言わない。
「赤毛のアン」の秘密
ISBN:4000220217 単行本 小倉 千加子 岩波書店 2004/03/26 ¥2,100

「赤毛のアン」の作者、モンゴメリは自殺したという。
モンゴメリは母親を早くに亡くし、厳格な祖父母に育てられ、再婚した父親と生活することを憧れつつも継母に阻まれ、いわゆる“居場所のない”少女時代だった。
ファンには周知のとおり、結婚生活もかなり苦難に満ちたもので、心身を病んだ夫を支えながらの執筆・家庭生活だった。

小倉千加子はかなり厳しい筆致で、モンゴメリの結婚が偽善的なものであると説く。
娘時代に「情熱を感じる」相手に出会いつつも、教養もない貧しい農家の若い男であることから「自分の理想の相手ではない」と思いを断ち切り、「自分に相応しい」夫(牧師)を選ぶ。しかしその夫も、さながらギルバートとアンのようにモンゴメリを2番手にしてくれるほどの器量はなかった。
加えて「アン」を書いたことで人気作家になったものの、その成功はモンゴメリの望む方向のものではない。社会の抑圧と自分の限界を感じたモンゴメリは自らの人生に幕を閉じる…。

「なぜアンは日本の女性に今も昔もウケるのか」を論じたいがために、とにかくモンゴメリに冷たい。アンはプロフェッショナルな教師になるわけでもなく、作家を目指すわけでもなく、学院の首席の座争いに敗れた相手と結婚し、医師の妻として幸せな家庭を築く。「そんなアンに夢中になる日本の女は!」というわけだ。いかにもフェミニストの筆者らしい構成。

「赤毛のアン」の素朴なファンはがっかりし、モンゴメリの書簡や日記を読み込んでいるコアなファンは猛反発しているAmazonのレビューが面白い。

★★★
昨日の仕入れ処理。
梱包。
合間にちょっと買い物に出たりいろいろする。

お嬢様がまたおひとりでお泊りにくる。
DVDを持ち込んでお部屋でカラオケ状態。自分の大好きな曲でも他人には騒音だということに気付くのはいつだろう。
アンジェリーク
ISBN:4048536605 コミック 由羅 カイリ 角川書店 2003/07/02 ¥546

人気ゲームのコミック化作品。

新しい作品なのだが、昔懐かしい感覚で読んでいた。ひさびさに堂々たる少女漫画!という感じ。

そう感じるモチーフは色々あるのだが、何といっても登場人物たちの「気高さ」が一番かと。なんつーか、近年のしょーじょマンガは、大志よりそのへんの異性(…同性もあるが)とくっついてヘナヘナ終わり~というイメージがある。

昔のヒロインたちは気高かった。
アントワネットはフランス王妃の誇りをもって断頭台へ上り(って史実だけど)、岡ひろみはエースをねらい、キャンディは看護婦となり、北島マヤは紅天女を演じる(あ、まだ終ってない)。

とまぁ、まず大志ありき、恋愛はその次!オマケ!
これですよ。これ。

「アンジェリーク」はそれなりにみなさん恋愛感情を抱いてヨロヨロはするのだが、最後にヒロインはライバル・ロザリア(当然髪は縦ロールの令嬢)と固く友情を結び、毅然として女王の座につく。彼女に忠誠を尽くすことを誓う8人の守護聖。萌えます。

ゲームでは誰とも恋愛しないで女王になるのはバッドエンディングにほかならないが、コミックを読み終わったあとにそういうプレイもいいかも(女王エンディングは簡単にたどりつけるしな)。

★★★
実家へ仕入れ。
日中ずっといなくて、帰宅後メールチェックすると、メールがたまっていてどっと疲れる。ポイントサイトに登録している自分が悪いのだが。
胃潰瘍モデル



冷戦中にて、本日もブックレビューは休む。関係ないが。
というか、たまには本以外のものをリンクしてみたかった。

去年の夏に胃カメラをのんで、結果異常はなかったのだが、それからずっと薬は続けている。やめるとすぐ胃が痛み出すのが嫌な感じ。また胃カメラをのむと思うとプレッシャーでますます胃にキそう。ぐるぐる状態だよー。

4ヶ月ぶりに美容院へ行ってカット。さっぱり。
それから「いままでやったことのないこと」がしたかったので、ガソリンスタンドで洗車を頼む。初めてなので、どう頼んだらいいのかキンチョーしてしまうのがわれながらアホ。
車もさっぱり。

午後はひたすら昨日の仕入れ処理。完了。

その後、冷戦終結。
しかしあのセリフは、ミッチーのひみつ手帳うらみ帳に刻まれているのだ(恐っ)。
わかりあえる理由わかりあえない理由
ISBN:4062567954 文庫 田丸 美寿々 講談社 2003/11 ¥819

今日はレビューじゃなくて愚痴。

免許取得以来はじめて、スピード違反で罰金をとられてしまった。トホホ。

免許とって13年になるから、罰金を13で割り算すれば1年で千円足らずだわ~とまったく意味のない計算をして自分を慰める。

問題はそのあと。
帰宅して夫に言うと、「ふらふら遊んでいるからだ」だと。

「つかまってマヌケ!」てなことを言われると思っていたので、一瞬意味がわからないほど驚いてしまった。
自分の外出は、仕入れ・発送・病院・買い物(自分の仕事・日用品・食料品)とワンパターンで、服もここ1年くらい買っていないし友人と会って話した、ということは今年に入って1回しかない(←このへんぜんぜん自慢にならんが。いやぁ~身近にトモダチいなくていなくて)。実家へ行くのも仕入れを兼ねてるしなぁ。

そうですか。遊びまわっているように見えるんですか。そりゃ趣味と実益を兼ねてますがね。

同居している義父母には、自分のいまのライフスタイルを理解してもらえなくても仕方ないな、とは思っていた。
大げさかもしれないけど夫には信頼してもらっていると思っていただけに、驚きと悲しみと怒りが今最高潮。涙でディスプレイが見えません。

こういう内容を取り乱しているときにアップするのは愚かだが、する。
ワン・ゼロ
ISBN:4091911161 文庫 佐藤 史生 小学館 1996/10 ¥590

カルトに席捲される世紀末トーキョーを舞台に、コンピュータを介しての神と悪魔の闘いを描いたSF。

この作品が連載されていた1980年代は、ようやくワープロが普及しだしたときだった。もちろん今のような操作しやすいGUIのパソコンなど存在していない。
「佐藤史生のコンピュータの知識は凄いなー」と感嘆していたが、それから十数年経って、「Windows95の操作を覚えねば」という彼女のコメントが雑誌に掲載されていて別の意味で驚いた。
概念と実操作は別モノなのね。

★★★
そうじ。
マットを洗って干してから今日は雨が降ることに気がついた。
朝のワイドショーですさまじい騒音電波ババァを観てしまい、毒気に当てられる。まさしく毒電波…。2ちゃんねるの書き込みに「奈良にソウル・ディーバ誕生!」とあったのが笑えた。
愛の処方せん―身の上相談読本
ISBN:4620310387 単行本(ソフトカバー) 橋本治&福島瑞穂 毎日新聞社 1995/03 ¥1,325

橋本治と福島瑞穂がそれぞれ別の相談を解答する構成になっているのだが、近年福島瑞穂がどういう主義主張の人間なのかを知るにつれ彼女のページはいらねーや、という気になってくる。

橋本治の解答の凄いところは、相談者のもっともらしい相談に隠された、真の問題を突きつけるところ。

「誰からも関与されない方法を」29歳独身女性。
仕事をやめて3年になります。家族にはいい仕事がないと言っています。他人にかかわりたくありません。外にも出たくありません。5年10年だれからも関与されない方法を教えてください。

解答:いまのあなたの状況を「異常」だと教えてくれる人がいない、あなたは誰からも関与されていないんですね。あなたはロクな人間関係がないから飢えて欲求不満になって、しかもそのことを解決する方法が一向にみつからないからそのことを見ないようにしている。誰からも関与されたくない人がなぜ家族と一緒に暮らしているんですか?あなたは見栄っ張りの無精者です。無理をしてでも外へ出なさい。
(要約)

他にも「11歳年下の彼が好き(46歳未亡人)」→中年女の恋への執着は、かなり無残なものですよ。それを覚悟なさい。「恋」とはそういうものです。
「まじめな女性と交際したい(32歳童貞)」→物事には、限度というものがあります。さっさと童貞を捨てなさい。相手にだってもう少し寛容になれるでしょう。なにしろ今のあなたには結婚相手がいないんですからね。いない相手を前提にしてつまらないことを考えていたって、しょうがないんじゃないですか?

この本で、相談者の悩みをウラ読みするチカラがついたら、こういうページで楽しめます。↓

http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/

(回答者の人選により、ズレまくった解答を読まされることがあるが)

★★★
西へ仕入れ。
いつもの楽しみにしているランチの店が満員で(入学式などの父兄がなだれ込んでいるみたい)、仕方なく別のファミレスで昼食。値段は安いけど、ドリンクバーのコーヒーは不味いので悲しい。不味いけど仕方なく飲んでる自分もさらに悲しい。
真砂屋お峰
ISBN:4122003660 文庫 有吉 佐和子 中央公論新社 1976/01 ¥740

著者曰く「私はお峰を病める時代に挑戦した健康な精神の持ち主として書いた。私にとって例外的に楽しい仕事だった。」

言葉通り、痛快江戸時代小説(↓ちなみにネタバレです)。

大店だが現在の商いは芳しくない石屋の次男・甚三郎に、固い商いで段違いの大店である材木問屋真砂屋のあととり娘・お峰との見合い話が持ち込まれる。大工として身を立てるつもりだった甚三郎だったが、財産目当ての婿養子なんぞまっぴらという態度が逆にお峰の祖父に気に入られ、しかも美貌のお峰とはお互い一目惚れしてしまい、目出度く婿入りする。

贅沢に明け暮れる巷の商人・町人とは違い、質素かつ質実剛健な真砂屋の生活と商い、お峰と甚三郎の夫婦仲も円満であったが、他家に嫁にいってなお真砂屋の財産を狙う伯母のお米がいた。お米はお峰の祖父が死んで、婿の甚三郎が当主となると、二人の間にまだ子どもができないことを種にさまざまな陰謀を巡らす。

追い詰められたお峰は決意する。
「あんな伯母にのっとられるくらいなら、私が!」

それからのお峰のゴージャスな散財ぶりが痛快。
悪徳金貸しの門をくぐり、返す気なぞさらさらない現金を調達。長持や駕籠に金蒔絵をほどこし、途方もない手数をかけて染めあげた着物をどっさりと仕上げて、衣裳比べを兼ねた京都の花見見物へ出かける。衣裳比べはもちろんお峰のアイディアと贅沢さで圧勝で、京雀たちをあっけにとらせ、衣裳くらべに名乗りをあげた京の姫君の無礼さに啖呵を切る。

一方甚三郎も、奉公人たちを路頭に迷わせないように真砂屋を潰す算段を進めていた。

そしていよいよ「金のある女」と「身分のある女」との対決。
江戸っ子のやんやの喝采をあびての真砂屋の終焉。
騒ぎがおさまったあとの「二人だけの満ち足りた暮らし」を示唆して物語は終る。

有吉佐和子の小説は蕁麻疹が出そうなくらいイライラキーッとなるお話が多いのだが、これはまさに痛快丸齧り小説!

★★★
強風。あの音が昨夜からずっと凄くて参ってしまう。
城山へ行ってみたが、曇り空を背景に色褪せはじめた桜じゃ、冴えませんな。

レビューにだんだん力が入ってきて、自分でも「こんなことやってる場合か!」と思う。でも今日も書いちゃったよ~ん。いつまで続くのか。
ぱじ 8 (8)
ISBN:4088766393 コミック 村上 たかし 集英社 2004/07/16 ¥700

最終巻の画像がなかったのでこっちにリンク。

懺悔。
1&2巻を読んでから、途中とばして最終巻の9巻だけを買って読んでしまった。全巻を順番に読んで思いっきりこの世界に感情移入したあと、最終巻を読む勇気がなかった、ヘタレな自分。

それでも涙、涙の最終回だった。
ももちゃんの人生を想像するだけで、ごはん3杯はいけそうなくらい泣ける。おーいおいおい。

ホームセンターとかで売っている亀が、これからうかつに眺められないよ。

★★★
実家のある市で仕入れ。
そこそこの成果。

またなんかお子様がお泊りに来てるんですけど…
彼らの母親は週末の夜にナニしてるんでしょうかね?と陰険な妄想がとまらない嫂。
戦下のレシピ―太平洋戦争下の食を知る
ISBN:4007000379 単行本 斎藤 美奈子 岩波書店 2002/08 ¥798

開戦前の暢気な戦意高揚レシピから、こんなもの食えるのかという悲惨な非常食まで、当時の婦人雑誌に掲載された料理記事から太平洋戦争下の食を知る本。
カラーページでは“再現・戦下のレシピ”(料理本のように美しく撮影された写真)、“戦下の野菜図鑑”(という名のただの雑草図鑑)など掲載され、皮肉なスパイスのきいた構成になっている。

戦争の悲惨さを訴える書は多々あれど、この書が訴える日本国民の大多数が体験した戦争とは「寝不足で重労働なのに飯がない」日々がえんえんと続くこと。「食料がなくなることが戦争なのだ」。

食材といえないような材料をやっとの思いで入手しても、それを口に入れられる状態にするまでにまた多大な時間と労働が費やされる。人手もない、時間も無い、燃料もない。食料難そのものが「戦い」だったのだ。

昔の婦人雑誌、とくに戦前のものは大変面白く、自分も古本屋で何冊か購入した(最近は相場がハネ上がってとても手がでない)。
昭和7年の婦人倶楽部にはこんな記事が掲載されている。↓

「大戦争となつた場合の婦人の覚悟座談会」
今や国難は私達の身辺に迫つてゐます。日本婦人の覚悟は如何?これを読んで何物かを心に誓つて頂きたい。


軍人や令夫人たちによる大戦争への心得座談会!なのだが…

「日本では馬鈴薯もございますから、萬一の場合にはさういう芋類をたべれば十分だと思ひます。」

日本の食料問題についてはあっさりとこれでおしまい。
言えば言うほどボロが出るからとしか思えない。

★★★
2年前に突発性難聴を経験しているのだが、そのときとは反対の耳に、今朝からちょっと異常を感じる。再発の可能性はほとんどない病気だし、症状も軽いしと迷ったが、結局耳鼻科へ行く。
検査の結果聴力はこころもち低めだが(それは昔からだし)、ビタミンB12などの錠剤をもらって帰る。
多分ただの疲れで、耳の自覚症状は薄らいだが、午後から片頭痛の発作が起きてしまった。痛いっつーの。
ダ・ヴィンチ 05月号 [雑誌]
ISBN:B00080SALI - メディアファクトリー 2005/04/06 ¥450

今月から一日遅れで購入することができる。

まっさきに読むのはいつも「テレプシコーラ」。…またこんなところで“続く”ですか~山岸先生。生殺し。

今月の特集は、読んでないのに妄想でストーリーを紹介する“バカブックガイド”。面白そうかも、と思って読み始めたが挫折。つまんなかった。

確か何年も前の「本の雑誌」誌上だったと思うが、プルースト「失われた時を求めて」を評した人を名指しで「この人も完読していない」「この人もここまでしか読んでない」とあげつらう記事があった。自分ももちろん読んでないけど(マドレーヌを紅茶に浸して云々…しか知らん)あれは面白かった。

さらに脱線する。
エイゼンシュタイン監督「戦艦ポチョムキン」という大昔の無声映画があるが、あの映画について言及・引用する文章・映像(「アンタッチャブル」とか)はことごとく「乳母車が階段を転げ落ちてゆく」シーンだけ。自分にとって「戦艦ポチョムキン」は乳母車が階段を転げ落ちてさぁ大変!な映画という認識しかない。お蔭様で。

★★★
なまぬるい強風が吹くなか、図書館へ。自宅から蔵書の有無を調べられるシステムがようやく導入されたのでさっそく手続きをする。
ロックンロール・ダイエット
ISBN:4120032582 単行本 中丸 謙一朗 中央公論新社 2002/04 ¥1,575

表紙にウケた人の期待を裏切らない。ロックな魂を持ち、かつ痩せているとは言い難い男性…ひらたく言ってデブ野郎へ突きつける本。

随所に古今ロックンロールの引用がちりばめられ、男はジャージではなく革パン!感情ではなく魂で痩せる!などの熱いつっぱしり記述がなされているが、そのくせ細やかな薀蓄・理論が紹介されており、ダイエット読書歴20年(…ヤな歴史)の自分にも非常に楽しめた。

あきらかに太りやすい体質だったジョン・レノンが、ヨーコの影響を受けて(おしゃべりな旦那を黙らせるためとも)行った「沈黙咀嚼禅式長寿法」。
「究極の落ち着きのない男」ミック・ジャガー。
プレッシャーに破滅したプレスリー。
デ・ニーロ、トム・ハンクスの縦横無尽な増量減量。

ミュージシャン、俳優、スポーツ選手のさまざまなエピソードが「ロックンロール・ダイエット」のトリガーとなるべく披露されている。

ダイエット理論、ロックンロール・ダイエットの掟、注意点、おすすめ書籍・映画など盛り沢山。“ハートに火をつけて”くれること必至。

★★★
中だるみ的な一日。
ちょっと検討して買おう、と店をはしごしてウロウロしていたら、たちまち時間が過ぎてゆく。結局買わず。
TOKYO STYLE
ISBN:4480038094 文庫 都築 響一 筑摩書房 2003/03 ¥1,260

大判の写真集として最初出版。その後、文庫の京都書院アーツコレクションシリーズの1冊として。それが絶版後、ちくま文庫で現在は入手可能。

東京でさまざまな形態で暮らす、汚く、リアルこの上ないお部屋写真がどっさり掲載。
読後、そこらに溢れている本や雑誌の「これがワタシのインテリア&暮らしです」的な小奇麗なインテリア写真がみなウソっぽく見えてしまう。お前、ぜったい撮影前に掃除しただろう、と。

逆にこの本掲載のお部屋は「お前、少し掃除しろ」と言いたくなるのが多数を占めている。しかし眺めれば眺めるほど、乱雑ななかにその部屋の主なりの秩序が見えてきて、見慣れてゆくにつれて居心地のいい空間なのだな、と愛着が湧いてくる。

この手の類似本や雑誌の類似企画が多数あるが、それらと違って「TOKYO STYLE」には、それぞれの部屋の写真だけで、部屋の主の写真は掲載されていない(簡単な紹介文がある)。それがこの部屋への想像をかきたてるポイントになっていると思う。

★★★
そうじ。
昼イチで市内へ仕入れに行く。
パイド・パイパー
山岸凉子がよく描くテーマとして、「自分の真に欲するところは何かを見つめ、それに向けて努力」しないものは奈落へと堕ちてゆく、というものがある。

収録されている3篇ともそれが根底にあるストーリー。

最後に収録されている「負の暗示」は実際の事件「津山30人殺し」をその視点から解釈している。
「八ツ墓村」、「野生の証明」などがモデルにしたこの事件は、昭和13年岡山県山中のある農村で起こった。村のたった一人の青年が、一夜のうちに村人30余人を猟銃・日本刀で殺害するという世界でも例をみない大量殺人事件である。

「負の暗示」では、村の秀才だった主人公が、日々の現実を直視しないことでどんどん追い詰められてゆくようすが描かれている。逼迫した生計、そこそこ優秀ではあったが教師にはなれない学力、農作業できない体力、そういう挫折感から村の女たちとの奔放な関係に逃げてゆく。
だが徴兵検査で丙種を宣告され、女たちからも小馬鹿にされるなど自尊心を徹底的に砕かれた主人公は、ついに凶行におよぶ。

「先送りした逃避はいずれ目の前に戻ってくる さらに倍になって」

努力しているかどうかはさておき、自分の惨めさから目をそらさないことを山岸凉子のコミックから学んだと思っている。

訂正:新書版と文庫版では表題作以外の収録作品がぜんぜん違ってた。この内容は集英社から出ている新書版。

★★★
西へ仕入れ。
不作だ…

リストをもち、コミック棚だけから、ほぼ均等に抜いてゆく集団にときどき出くわすが、何だろう?漫画喫茶の仕入れだろうか。
文人悪食
ISBN:4101419051 文庫 嵐山 光三郎 新潮社 2000/08 ¥780

「追悼の達人」と同シリーズ的な、近代文学者の食の趣向を紹介する内容。

食の趣向はもちろんのこと、交友関係、生と死へとつながる深い展開。作風からなるほどなぁと納得がいく嗜好から、予想もつかない意外な好みなどいろいろ。

ちょっと気になるのが、嵐山光三郎は文人たちの容貌の美醜によく言及していること。ちなみに彼イチ押しの美男子は有島武郎(武郎の息子もやはり美男俳優・森雅之。武郎の弟・里見の少年時代の写真もどこかで見たが、なかなかの美形だった。美形一族。)。

逆に醜貌の文人にもはっきりと言及。
作品との落差が特に激しい(!)梶井基次郎ときたら、ケチョンケチョンに書かれている。当時尾崎士郎と夫婦だった宇野千代に片思いしたのを「身の程をわきまえていない。宇野千代は美貌の人気作家で尾崎士郎もしかりである。…梶井は無名の文学青年にすぎず、容貌魁偉で血痰を吐き散らす病人である」事実なだけにキツい。

高校時代、授業で「檸檬」を学んだ時、教科書の肖像写真を教師が「彼の写真は掲載しないほうがいいですね(笑)」と語っていたのを思い出した。

中原中也も、彼を実際に知る大岡昇平からの話として、「皺が多いどこにでもいるオトッツアン顔だよ」
あの有名な帽子をかぶった写真も、複写されつづけてレタッチされた結果まるで別人の美少年顔になってしまったそうだ。
「あの有名な顔写真も中也の作品なのである」と、うまいしめくくり。

ともあれ、意外な面をあげつらっているようで、読後文人たちの作品を猛烈に読みたくなる良質な近代文学道案内書。

★★★
昼前にパパッと買い物・用事を済ませ、帰宅。
少しだが仕入れもする。
午後は時間の余裕が出来たので、梱包の準備を早めにしておく。
追悼の達人
ISBN:410141906X 文庫 嵐山 光三郎 新潮社 2002/06 ¥860

明治から昭和まで文人49人が「死んだ順」に並べられ、寄せられた追悼文・弔辞を紹介した本。編集者でもあった著者は、書き手の作家・詩人のみならず、追悼文をまとめた編集者の手腕も見逃さない。

鴎外の「弧絶して恐れず」の精神を受け継いだ追悼文は荷風によって書かれた。
死の直後は文学者として認識されていなかった小泉八雲は文人からの追悼に恵まれず、セツ夫人の文学的貢献度が回想記によって露になる。
草野心平の追悼により無名の地方詩人だった宮澤賢治は生き返った。
大勢の文人から憎悪された林芙美子の葬儀で、川端康成が行った異例の挨拶の辞。
天寿をまっとうし、“長く生きすぎた”ために時代を知る良き追悼文を得られなかった白樺派の面々。
情死した有島武郎、虐殺された小林多喜二、自殺した芥川龍之介・太宰治、三島由紀夫など、尋常ではない死への追悼文はどう書かれたか。

文学史の記号としてしか認識していなかった文人たちの名が、あざやかな生身の人間として立ち上がってくる。

あまりの面白さに読み終えてからもう一度読み始め、その後も幾度か読み返している。
「追悼文学」というジャンル(?)に開眼させられた書。

★★★
ポスト投函のほかは外出せず、ひたすらデスクワーク。
月末&月初めの家計(といっても自分のおこづかい&食費)の整理、昨日の仕入れの処理完了。

買った本がたまっていて、3冊くらい並行して読んでいる。そのすきまにコミックも購入してそれはすぐ読んでいるので、本のほうはなかなか進まない。こういう読み方は学生時代にはすいすい出来たのだけど、今はかなりスピードが落ちている。

夕食:投げやり度さらにアップ。ウィンナと卵を焼いただけ。残り物もたんとあるし。
舞姫(テレプシコーラ) 7 (7)
ISBN:484011305X コミック 山岸 凉子 メディアファクトリー 2005/03/23 ¥620

ダ・ヴィンチ誌の連載を毎号読んではいるが、コミックスも買う。

作者の気合の入った場面は本当に素晴らしい(気合の入ってない箇所の絵の簡単さもすごいけど…ゴニョゴニョ)。ベテランの作者の掌にのせられてストーリーを楽しませてもらう。

現代日本でバレエに打ち込む少女たちの実像を、かなりリアルに反映させたコミックになっていると思う。

しかしAmazonは新刊の画像がサイトに反映されるのが遅い。どこかのブログで読んだが、出版社から配布される画像データをアップするのは、ネット書店のうちAmazonが特に遅いそうだ。そうなのか。いちいちAmazonの中の人がスキャンしてアップしてるのかと思ってた。

★★★
実家のある市へ仕入れ。
1軒目が皆無だったのでがっくりきたが、あとのほうでそこそこ成果が得られた。
体調がいまひとつなのに、おやつをしっかりいただくからまた自業自得の不調。惣菜を買って帰る。

夕食:惣菜のコロッケなど。厚揚げの煮物。えのきと豆腐の味噌汁
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